好きと気づいた途端、どうしてこんなにも避けてしまうのだろうか……。




お兄ちゃん以外の人を初めて好きになった。


でも、それは彼女のいる男の人。


お兄ちゃんでも彼女持ちでも叶うことなんてない恋。


やめてしまいたいけどやめられない。


考えないようにすればする程、膨らむ遼の存在。


きっと、１日中、わたしの後ろにいるからのような気がする……。




あの日からもうすぐ１週間がたとうとしていた。


後ろから感じる遼の視線に授業中は気が気じゃない。


あれから遼とは話していない。


いや、わたしからは話せない。


ずっと緊張しっぱなしで、授業にも集中できずにわたしの疲労はピークに達していた。



本当、限界……。