「佐〜野!」

バシッ



ってー…

『…なんだよ』


佐久間が俺の背中を叩いてきやがった



「美羽のことさ……頼んだぞ?泣かせたりしたら、俺すぐ行くかんな。」





あぁ…


こいつ、諦めてくれたんだよな。
きっと何年間も、美羽だけを見てたんだろうな……。



『大丈夫。俺一途だし。』


そう言うと
佐久間は笑顔で頷いてくれた。






《は…早い!2組早いです!!断トツの一位!!》


「「うお〜!桃谷いいぞ〜!!」」










「……まじ、頼んだ…」




『………任せ…ろ』






俺らの好きな女は
腰に繋げられたストッキングを靡かせて
うねうねと全力で駆け抜けていた。