"漫画研究部"
そう書かれたプレートの下にあるドア。
その奥からは数人の女の子の声が聞こえる。
「今思ったんだけどさ」
「なんだよ三城〜女子に怖じ気づいたか?w」
「いや…ある意味そうだけどさ、俺ら"2人"で入ったらまずくね?」
「は?なんで?」
「いや、なかから聞こえる会話がアウト」
そう、その漫研から聞こえる会話は完全に"BL"の話をしていたからだ。
(白子のバレーか…あれは完全に腐女子アニメだからなあ…)
「どこがどうアウトなんだよ?攻めとか受けとか…白子のバレーだろ?攻防戦の話じゃねえの?」
「甘い…甘すぎるぜ潮崎…あれ絶対ホモの話」
「まじで…?てか詳しいのお前?」
「あー…ちょっとわかるレベル?」
ごめんなさい嘘つきました。
腐男子です俺。
「とりあえず入らなきゃ話になんねーじゃん。な?」
「うーん…まあ…」
「おし、開けるぞ?」
こんこんっ
潮崎がノックをすると同時に、中の会話がピタリと止まった。
「はーい!あいてますよぉ〜」
のんびりとした女の人の声が返事をする。
「「失礼しまーす…」」がちゃり
二人で声を揃えてゆっくりと扉をあけた。