「お前こえー顔しすぎw別に女に間違えられたくらいでボコったりしねーよw」
「ほ、ほんとか?」
「むしろ男ってわかってんのにヤんのを要求してきたら殺す」
「アッ、ハイ」
ネタにしようとしてたのになあ…ヤンキー美少年男の娘…
ハッ!お、俺は別に腐男子なんかじゃないからな!?
ぶんぶんっ
「どした?頭振って?」
「あ、な、なんでもない!」
「ふーん…ま、あんたは女には困ってなさそうだけどさあ…あの告白の仕方はどうよ?w」
「う…」
そうだ俺は入学式という大切な高校生活初日に、沢山の人の前で勘違いだったにしろ"男"に告白するという公開処刑を…
「あばばばばば」
「ぶっwやっぱお前面白いわwwwwwww名前聞いてなかったよな?」
「あ、えっと、三城章、です」
「潮崎たくま!ん!」
すっと差し出された細い手
「??」
「握手だよ、あ く し ゅ」
「へぁ?」
「せっかく勇気出して告白してくれたんだしさ、そういう関係じゃねぇけど友達として仲良くしようぜ」
「!」
ぱぁっと笑顔になるのが自分でもわかる
「ったく、嬉しそうな顔してんなあ…wまあ、オレなんかじゃ話し合わなかったりするかもしれないけどよろしくな!三城」
「ああ!よろしく、潮崎」
ぎゅっと硬い握手を交わした俺たち。
はじめはそんなに絡むことはないだろうと思っていた。
しかし…まさかあんなことになるなんて…
到底、誰も予想していなかった。