「…三城?」

「…なあ潮崎」

「なんだよ」

「今度こそガチの一目惚れだ」

「はぁ?」


周防と呼ばれた女の子は眼鏡をかけていて、髪が顔にかかっておりあまりよくは見えなかったが俺にはわかる。
あの子は超かわいい。
声もいいし…なおかつ右京君と仲がいい時点でいい子に決まってる。

「またお前はそんなこと言って…オレのときのを忘れたか?」

「忘れるわけ無いだろ…だから今回は慎重に行くんだ」

「はいはいそーですか…」

こそこそと端の方で喋っていると右京君に呼ばれた。

「二人何してるの?帰るよ?」

「へあっ?!もう!?」

「当たり前じゃない。邪魔になるし…」

「いや、もうちょっ…さっきの女の子は?」

「?周防なら二人が喋ってる間に帰ったよ?」

な、な、な〜?!!!??

「まじで!?」

「まじで」

くっそ…三城章一生の不覚…

「?なんかあったら教室おいでよ。クラス一緒だからさ」

「…ありがどう…」

「とりあえず今日は帰ろうか。日向子先輩ありがとうございました!また来ますね」

「ありがとうね〜二人も暇なら遊びに来てね」にこにこ

「はい!!!!!是非!!!!!」

「周防さん目当てで」ぼそっ

「潮崎♡」ぎゅうっ

「いででででだだだごめんて!!!!!」


こうして俺たちの部活見学初日は波乱に終わったのでした。