―――。.*゜――。.*゜―――



「…ふぅ。おっもー」



視界が半分遮られるほど積み重なったノートを両手で持ち、よろめきながら階段を上る。


優月は休み時間、部活の先輩に用があり、その帰りの廊下でばったり会った現文の先生に、クラス分のノートを運ぶのをまんまと任せられてしまった。



4階校舎の4階にある1学年の教室。



遅刻しそうな時と、今まさにこの時、4階にあることをかなり恨む。








しばらくして、下からがやがやした男子軍団の声が近づいてくる。



(あ~、あいつらか。嫌な予感)



優月が何度目かのため息をした後、軍団はあっという間に追いつき、嫌な予感は見事的中してしまうことに…。