高校生になりすっかり背も伸び、ぐんと大人っぽくなった陸の隣に微笑む、同い年くらいの女の子がいた。

その距離感、はにかむ彼等の表情からも、ただの友人ではない雰囲気が伝わってくる。



一番最初に目に飛び込んできたのは、そんな一枚だった。





二人とも制服姿だったが、女の子は陸と同じ制服ではなく、今優月が着ている制服と同じもの。



ここ最近ずっと抱えていた疑惑。

それが一気に解決した瞬間のようで、返って安堵感さえこみ上げる。





写っている彼女は紛れもなく、あの『桐谷みなみ』だった。





おじいちゃんおばあちゃん陸の三人の中に、彼女も加わった写真もあり、しだいに彼女のお腹が目立ち始めてくるようになっていた。


ここに言葉がなくとも、写真全てが物語っていた。





そして、陸と彼女と産まれたばかりの瞬と、おじいちゃんおばあちゃんが一緒に写った一枚を最後に、彼女の姿はアルバムに残されていなかった。