「瞬っ、どうしたどうした。陸帰ってきたよ。ただいま」


そう言いながら抱き上げる。


「うう、ううえん、ひっく、お…おかあえ、ひっく、なしゃい、うう」


「うん。ただいま」



泣きじゃくりながらも、ちゃんとあいさつはする姿に彼の胸が軋む。


背中をさすり、瞬をなだめ、詳しい事情をおばあちゃん達から聞いていった。






「泣きすぎてちょっと熱あるくらいで、具合が悪いとかではないみたいでね。病院にも連れて行ったのよ。怪我していることもなかったみたいだし…」


「……っそっか、それはよかったけど。じゃあ、誰かと喧嘩とかは」


「それも無いって。本当に突然で周りの子もびっくりしてたって」


「どう~したんだろうねぇ。何か、気に入らないことでもあったんだろうかね」



深い皺を眉間に作りながらおじいちゃんが二人の会話に頭を悩ませた。