冬休みが明け、学校再開の日。
先日降った雪が日陰の隅で固まる道を、黙々と優月は歩いた。
何の跡もついていない、まっさらな雪は無垢な潔白さを表して見え、優月の心をざらつかせた。
あの日の秘め事…。
胸の奥の方に押しこんだ出来事だが、日が経つにつれ、ほんのいたずらなんて事じゃ済ませられない程に、大きな過ちをしてしまったんじゃないかと、自分を責めるようになっていた。
それなのに、あの日に降った雪は、同じ月日の中で、ただただ真っ白で、朝日の反射でまるでダイヤのような輝きまで放っている。
それが彼女はほんの少し羨ましかった。
けれど、その気持ちはいとも簡単に崩れ去ることを思い知る。
今すぐにも。