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星達はみな、地球からの光を不思議に思った。



けれど、月だけがその一つ一つの光の主の声も聞き分けていた。







いつしか月は、その光の声を繋ぎ、物語にしていった。



声が違えば当然物語も違う。


一つとして同じ物語は存在しない。

光の声の分だけ、物語は増えた。





毎晩沢山の声を聞いているが、どれも忘れることも、捨てることもしなかった。




月は全ての声、全ての光を受け止めていた。








それが、月が存在する理由の一つでもあったのだ。