店内にはゲームセンターもあり、音ゲーやUFOキャッチャー、ノリでプリクラを撮ったりした。


お互いに似合いそうな服を選びあったり、アイスをシェアしあったり、傍から見たらもうカップルにしか見えないだろう。





ふと、家族連れの人達に目が止まる優月。

母親に手を引かれている子供は瞬と同い歳くらいだった。


ママ、とつたない言葉で甘える様子に、胸が苦しくなるのを感じた。



そんな風に親子として接してあげることは、ずっと不可能なのだ。

甘えてくれることは嬉しいが、母としての愛情とはきっと違う。


瞬も、いずれ母という存在が家にいないことに気づくはずだ。



もうそれも近いかもしれない…。

彼は日に日に大きくなって、言葉も発達していっている。


自分は他人でもないが、決して親子ではない。

ただの親戚といえば、かなり壁を感じる。




では、家族といえば、いいのだろうか…。