ベッドに腰掛けながら、さらりと優月の痛いとこを突く。
図星の優月は目が泳いだ。
「………」
「話しゃー楽になるんだろうけどさ、そんなんできてたら、とっくにしてるよな」
「……」
俯く優月に長澤は寂しそうに目を伏せる。
「大丈夫だよ。俺らいるんだから、もっと頼れよ。あんま抱え込むと…、意地でもお前の隠してるもん、脱がすからな…」
そう言うと、立ち上がって優月のYシャツのボタンにそっと触れる。
ビクンとした優月は彼の手をパッと掴む。
「ふざけんなっ。からかわれるのも、もう疲れ…」
そう言い終わるや否や、大きい体がふわっと彼女を包む。
「いつもふざけてる訳じゃねーよ。…彼氏のふりとか、本当は正直しんどいし」
「だったら、無理に付き合う必要ないじゃん」
「しんどいのは、佐野のこと、本気になりそうだからだよ…」