「もう付き合ってる感じ出てんじゃん、問題ないよね、和真?」
里乃は後藤に同意を求め、彼は深く頷く。
「出てない出てない!」
ブンブン首を振り、必死に拒絶する優月。
長澤はそんな反応に楽しそうに笑っているばかりだった。
結局これといった作戦は決まらないまま、後半はボードゲームをやりだす始末。
優月だけは不安を拭えずにいたが…。
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なかなか偽りカップル効果が見られずにいたが、ついに転機が訪れる。
まだ消えない噂やクラスメイトのシカトに、優月はほとほとうんざりしていた。
そのせいか、ぼーっとする時間も増えていて、調理実習時間もぼんやりしながら過ごしていた。