「ね、里乃のいとこって、どんな感じ?」
「え?うーん。そうだなぁ…。お母さんとこのいとこ二人は、もうとっくに結婚してるし、全然会ってないけど、お父さんとこのいとこがさ、まだ小学生で超生意気な男の子が三人もいんの!平気でババアって言うしね、お金せがむし。末恐ろしいよ全く」
「へ、へえ…。色々いるんだね。私いとこは陸だけだからなぁ」
「陸お兄さんいれば十分でしょー。本当仲良さそう」
口を尖らせながらプレイヤーをいじり、里乃は曲を変える。
「普通、そんなに仲良くないのかな」
ぼそっと優月はこぼす。
「滅多に会う機会がなければね。親戚ってそういうもんじゃん?だんだんお正月とかお盆とかさ、法事とか?そういう時しか会わなくなるし。ま、優月達は同居してるんだから、当然なのかもねー」
さらりと言い切る里乃は、ロックなナンバーに変え、鼻歌を重ねる。