「瞬ちゃんだったか…、おはよう。まだ眠いんだけどなぁ」
「ゆぢゅう~、ねんねだめぇ」
ぺちん
むにゅ
幼い手で容赦なく、優月の頬を叩いたりつまんだりして起こそうと必死な瞬。
「…い、いたたた。わかった、起きるよ」
体を起こすとその上に瞬が乗っかり、早くも抱っこをせがむ。
「ちょっと待っててね。すぐ行くから。今日は何して遊ぼうか?瞬ちゃん考えといて」
むぎゅうっと、一度瞬を抱きしめてこの場をおさめる。
「うーん。なにがいいかな…?ちゅみき!ちゅみきがいい!いくもいっしょに。いくーーーう!ゆぢゅおきたあ」
瞬はそう叫ぶと、思い出したように陸のとこへ、てとてとと向かっていった。
ほっとしたもののまだ眠気は引きずり、だらだらと着替えタンスからを引っ張り出す中で、優月は夢の出来事を振り返る。