『蒼…』

後ろ姿でもわかる…
すごく怒ってる…。

『綾音…歩ける…?あたしにつかまって?』

『迷惑かけてごめんね…美々ちゃん…』

『バカ…何言ってんの?うちら友達でしょ?』

あたしは、美々ちゃんに連れられ、保健室へと向かった。


[ 蒼 ]

ーー・・・。

誰だよ…誰なんだよ…⁉︎

『…ふざけんな』

俺の大事な綾音を、こんなふうに傷つけやがって。

絶対に許さねぇから…!


ーー・・・ゴンッ。

俺は、教室に戻るなり、そばにあった机を蹴り飛ばした。

『…テメェら…黙ってんじゃねぇよっ!誰か見てねぇのかよっ⁉︎』

クラスメイトに怒鳴り散らした。

教室のそこらにあるものすべて蹴り飛ばした。

『蒼っ!やめろよっ』

『離せよ…っ!ケン…っ』

ケンが、俺の両脇を抱え込んできた。

『蒼…っ!こんなことしたって何も…』

『黙ってられねーだろーが!ふざけんな…っ』