いつも平気で、上下スウェットでノーブラで俺の部屋に来ていたのに…。

急に乙女になりやがって。

『綾音が可愛すぎて…まぶしすぎる』

って…俺、ついに頭おかしくなったか?

やべぇな…俺。
3年間…何もせずに我慢できんのか…?

さっきからずっと心臓バクバクじゃねぇか…‼︎


小さい頃から一緒にいて、綾音のこと何でも知ってんのに。

今さら、あたふたするな俺…。

でも…俺だけなんだろうな。
綾音は何とも思ってない。

俺だけが意識して。

『本当にバカみてぇだよ』

深くため息をついて、机に顔をうずめた。


風呂に入る前に、俺は台所で水を飲んでいた。

『あっ!おじちゃん、お帰り〜』

綾音の父ちゃんが仕事から、帰宅した。

『おう…蒼。ただいま』

おじちゃんは、俺のことを小さい頃から、本当の息子のように可愛がってくれた。

俺の親父は、仕事、仕事の人だったから、ろくに遊んでもらった記憶もない。

おじちゃんが、俺にサッカーとか教えてくれて遊んでくれたから、今の俺がある。

『風呂か?』