フゥとため息をついた舞は、困ったように笑った。


「・・・それじゃあ、お言葉に、甘えさせていただきます」

「舞」

嬉しさのあまり、英志は、その場で舞を抱きしめた。



「…イチャつくなら、よそでお願いします。

…そろそろお仕事に戻らせてください」


呆れたように言った長嶋に、英志と舞はバツの悪そうな顔をした。



・・・そして、長嶋と少し会話をした二人は、

会社を後にする。





「あの、英志さん」

「・・・ん?」


階段で声をかけた舞だったが、

段を踏み外し、英志の方へとこけそうになる。




・・・・。