英志は、妊婦の舞が心配でたまらないのだ。

…そこで考え付いたのがこの事。


しばらく、今の仕事は休ませる代わりに、

落ち着いたら復帰することを条件に、

英志の傍に、ずっといられる秘書と言う仕事を、

舞に任せたのだ。



「でも、あの、嬉しいですけど、

今のお店は・・・・」



「ちゃんと説明してある。ちゃんと納得してくれてる。

だから舞は、俺の傍にいればいい」


何とも言えない舞は、長嶋に助け舟を出してもらうべく、

そちらに視線を向ける。



「…いいんじゃないですか?

・・・岡崎社長は、舞さんがたまらなく心配なんですよ。

だから、しばらくの間は、岡崎社長に甘えてあげたらどうです?

その方が英志さんも嬉しいだろうし、

何より、舞さんの体の為だと、私も思いますよ」


そう言って長嶋は微笑んだ。