「麗華!医者だ!」

豊田を押さえたまま、三浦が言う。

「避難している一般人の中に、医者がいないか探してきてくれ!」

「それなら」

倉本が顔を上げる。

「田中 美奈という女性を呼んで来てくれ。彼女は診療所を営んでいる町医者らしい。助けになってくれる筈だ」

「分かりました!」

麗華はすぐに部屋を出て行く。

「豊田!」

三浦は泣きじゃくる豊田に叫んだ。

「進藤を死なせたくないなら、お前も手伝え!外ではマクナイト分隊が応戦している。お前が出来る事は、ここで進藤の治療に専念する事だ!」