行きとは違って帰りのバスはすごく混んでいる。
綾野が目の前にいる。
綾野の匂いがするくらい近い。
ドキドキするな。
遠足の時のエレベーターみたい。
駅に到着してわたしたちはやっと会話ができた。
バスは緊張してから、話せなかった。
電車はけっこう空いていて、角の席に並んで座る。
わたしが角に座って、綾野はその隣。
しばらくは話しをしていたけど、途中でわたしは眠くってうたた寝をしていた。
気づけばわたしは綾野の肩を借りて寝ていることに気づいて眠気なんて飛んだけど、この状況を終わらせたくなくて寝たふりをしていた。
綾野っていい匂い。落ち着く。
夕日が差し込む電車の中で好きな人の隣にいれること。
わたしはそれがどれほど幸せなことか。
そんなことも考えないで、ただその時その一瞬を過ごしていた。
だって、永遠だと思っていたの。
ずっと一緒って。