「45分ってあっという間だな!」
「開園してるのに気づかなかったよ」
それでも、遊園地は空いていた。
「とりあえず、なんか乗るか!」
そう言って最初に乗ったのは一番早いジェットコースター。
ジェットコースター大丈夫だけど、久々に乗るから少し怖くて涙でた。
そのあとも制覇を目指してぐるぐる回って、たくさん乗った。
「…ここも、制覇のため?」
「…あぁ、ここもクリアしよう」
わたしたちは大きな壁にぶつかった。
お化け屋敷。
出てくる人達はみんなきゃーきゃー言ってでてくる。
…こわい。
でも、今頃逃げられない。
「俺は怖くないだってお化けなんて存在すんわけないだろ?昔の人が考えたものだ。だから怖くない怖くない」
「…怖いんでしょ?」
わかりやすいなぁ。
怖い人同士で入るとなるときつい。
「お次の方どうぞー」
お化け屋敷の人にドアを開けられる。
…けっこう暗い。
「い、いくぞ」
綾野が前に行く。
わたしはそのあとに続いた。
突然横からなんか出てきたり、足元の草がガサガサっと揺れたりとにかく心臓に悪い。
「…ゆ、由梨香」
「な、なに?」
綾野がそっぽをむく。