「……へ?」
予想を超える質問。
好き?か?
「え、なに急に!?」
熱い。顔が熱い。
「いや、なんとなーくーー?」
いつものような冗談を言った時の顔だ。
なんだ、ジョークのつもりだったのね。
「なんだぁ…もうビックリさせないでよ」
わたしは自分のほっぺたに両手を当てる。
「俺は好きだよ、鈴崎…いや由梨香のこと」
……へ?
「…冗談はやめてよぉ!心臓に悪い!」
「冗談なんかじゃねーよ!好きだよ!」
あれ?ふざけた顔はどこに…?
また真剣な顔してる。
「由梨香のこと、好きだよ」
これって告白なの?
「え、えっと…その…?…え?」
パニックになるわたしに笑いかける。
「お前、そーゆーとこ可愛いよな」
「かっ!かわ!?」
綾野がわたしの頭を撫でる。
「いいか?俺は本気で言ってるぞ?嘘じゃないし、冗談でもない。本当に本気で由梨香のこと好きだよ」
馬鹿な綾野が大人びて見える。
「由梨香は俺の事好きか?」
ダメだよ。実樹と宮沢が言ってたじゃん…。
「おーーい。大丈夫かー?」