つぎの日の昼休み。
いつものように四人で円をつくる。
「てことでよー?珍しく実樹がおはようって言ってきたんだよ!俺、びっくりしてよ、おはようって言ってあいつの頭をわしゃわしゃしたら殴られた!」
「綾野くん、それもう何回も聞いてます」
綾野はもう歳なのかなんども繰り返し同じことを言っている。
よっぽど嬉しかったのかな?
「宮沢くんは?どうでした?」
全員が宮沢に目を向ける。
「…昨日俺の家に来たよ」
宮沢の顔がみるみる赤くなる。
「あ、ありがとうって、言ってた」
「なにがだ?」
そうだ綾野はなにも知らないんだ。
「うまく行ったんですね。よかった」
「だからなにがだ?」
あれ?加宮さん、なんか寂しそう?
「おい誰か教えてくれよ!」
「鈴崎、お前のおかげだ。その、ありがとうな」
なんでわたしに?
「頑張ったのは宮沢でしょ?わたしは間に入っただけだよ」
「なんのはなしだー!!!」
「綾野くんうるさいです」