学校を出て数分でつくファミリーレストランがある。
わたしと実樹のお気に入りのレストラン。
今日はそんなに混んでいない。
口だけ笑っているウエイトレスさんに案内されて窓側のソファ席に案内された。
わたしたちは常連なのでメニューがなくてもなにを頼もうか決まっていた。
実樹はハンバーグ系、わたしはパスタ。
あと、ドリンクバー。
注文した後はとりあえず飲み物を取りにいく。
「なににしようかー」
「ブレンドにするー?」
中高生のときにするはず。
味もクソも考えないでなんでもなかんでも混ぜるロシアンドリンク。
わたしは一回ガムシロップオンリー飲まされたことがある。
「オレンジジュースにするからヤダ」
「ちぇー」
実樹はほんと人間が飲めないようなものを作るからこわい。
前はなにか白いのがちらほら浮いていた。
わたしはオレンジジュース、実樹はファンタをとって席に戻る。
さぁ、ここからわたしの腕の見せ所。
幼なじみである3人のことをまた仲良くさせたい気持ちはあるが、でも心のどこかがあまり乗り気ではなかった。
3人を仲良くさせることは、綾野と実樹は当然仲良くなる。
わたしはそれを考えると不安になった。