返事を返すと同時に既読がついた。
[お前なんか勘違いしてね?]
綾野の返事に胸が落ち着かなくなる。
どうゆうこと?
何度も何度も読み返す。
返事ができない。
なんて返せばいいのかな…。
そう思っていたとき、綾野から電話が来る。
わたしは電話に出た。
「…もしもし?」
「よっ元気か?」
ケータイのなかから懐かしい声がする。
中学生の時にしょっちゅう先生をからかって怒らせていた時のやんちゃな綾野の声。
涙が出そうになる。
「急に、どうしたの?」
わたしの問に綾野は明るく答える。
「あぁ!なんか声聞きたかったからさ」
「…なんでよ」
綾野の答えがなんか面白くてわたしは笑う。綾野も笑う。
「なんつーか、相変わらずだな。可愛い」
「え?」
「なんでもねーよ」
わたしは布団の上で体操座りをする。
「綾野も、相変わらずだね。元気そう」
「そ、そうか?」
なんか焦っているように感じた。
「それよりよ、聞いてほしいことあんだわ」
「聞いてほしいこと?」
しばらく間があく。
「好きだ由梨香」