中学生になって2回目の春。
清々しいほど爽やかな日だった。
鈴崎由梨香はさっぱりと切ったショートヘアを気にしながら正門を通る。
親戚から譲ってもらった制服は前よりぶかぶかになってきた。
昇降口で同じ陸上部の山田実樹と偶然会ったので、体育館まで一緒に行くことにした。
「また、ずいぶんとすっきりした髪型にしたね」
そう言って実樹は笑っていた。
長い髪は鬱陶しいので嫌いだ。
そうこうしているうちに体育館につく。

年々に髪の量が減る校長の長い話を聞き終え、クラス割りの表ではしゃぎ、先生の発表で盛り上がったりして始業式は終った。
由梨香のクラスは8組クラスある中の2年2組だった。
実樹とは違うクラス。
しかも知らない人だらけ。
クラス表を睨んでも何も変わらなかった。先生の指示で新しいクラスへと移動する。
実樹が私を誘拐しようとしていたのでチョップをして逃げた。
新しいクラスはと言うと、女子は地味な感じの子が多く感じた。
男子は金髪が1人、変な奴が多い。
もうさっそくグループは出来ていたので、わたしは思いっきり出だしから失敗してしまった。
これから…どうなんの。