「瞬は優しいね。」


「初めて言われた。」


「嘘だぁ。」




そういって笑うと、瞬があたしの手を引いて端っこに移動した。



「こっちからの方が綺麗だろ。」


反対側の端っこで見るツリーは、商店街の明かりにかきけされてなくて、もっと綺麗だった。



「・・・綺麗・・・。」


あたしが見惚れていると、瞬が呟いた。



「・・・・ちぃ。俺さ。」



『ハーーイ!では、ビンゴ大会のはじまりです!!』



サンタさんが叫んだマイクの声で、瞬の話が途切れちゃった。



「っと、続きは?」



「いいや、あとで言う。ビンゴ参加しとくか?」



「したい!」



「だと思った。」


瞬はふっと笑った。


たまに見せる笑顔がすごく好き。