瞬はあたしの瞳を見つめた。




「なんで・・・?せっかく、ドナーがみつかって・・こんな奇跡もうないだろ?」



口を結んで、ただ瞬を見上げる。



ドナーがみつかる二度とない奇跡を・・・希望と捉えることが、できないの。




「リスク高くても…もうそれしかねえんだろ・・?」



「わかって…る。このままなら、あと、一年、もつか、もたないか…って、言われた。」



「だったら…。もう、迷ってる場合じゃねえだろ!」




大きな声が胸に響く。





とくんとくん、胸を打つ鼓動と混ざるように。







「瞬には…わかんない…っ!」






あたしは両手で、瞬の胸を押した。




腕一つ分距離があく。