「……逃がさないからねっ!!」
といい、背中に抱きつかれそうになったけど、すんでの所で避ける。
「むうっ!玲!」
「……なに。そんな、ほっぺふくらませて顔少し赤くしても謝んないから。
こっちの、後で大事になる重大発表、ペラペラ喋ったの誰だと思ってんの」
「むうっ!……それは悪かったけどっ…
Jackの件は〜っ玲のばか〜っ!」
「…陽奏が先にこっちの件を喋ったからね。……自分を恨んで」
ふん。と鼻を鳴らし楽屋へと踵を返した。
その途中……
………あぁ、そうだ。
さっきの番組と、俺からの正式な発表とか、神崎さんが見たらどう反応するかな?
びっくりは…絶対すると思うから、
怒る?
泣く?
笑う?…は無さそう。
……なんか、気になる。
温室で話していた時、くるくる変わる表情。
あれを演技にも…って思った自分の職業病に嫌気がさした。
………でも、不思議。
神崎さんが、気になる。
ねぇ、もっと見せて。
もっと、もっとたくさんの表情を、
心を、
たくさんの人に…
……俺だけには出来ないこともあるだろうけど。
だけど、みたい。
…………ねぇ、見せてくれる?
神崎、のあ。