筋を痛めたとき特有の、なんとも言えない重く深い痛みが襲い掛かる。


「アマンダ、そんなケガで歩くのはムチャですわ!」


「だからあたしが治してやるって言ってるだろ!」


「だからそんな時間は無いんだってば!」


グズグズしてるとしま子が殺されちゃうんだよ! 一刻を争うんだ!


こんな所でノンキに捻挫の治療なんか受けていられない!


でもどうしよう。確かにこの足で立って歩くのは・・・。


・・・・・・よし! 四つん這いだ!


這って移動した方がよっぽど速い!


即決したあたしは、ヤモリのようにガバッと地面に這いつくばった。


「アマンダ!?」

「あんた、なにやってんだい!?」


返事もせずにジタバタと両手足を動かし、必死に前進する。


女の子がお尻を振って、バタバタあがいて、見っともなさの極地だろう。


でもそんなの構わない! 恥も外聞もあるか!