でも、すぐ壁に背中が付いてしまい逃げられなくなった。

悠斗『なんで逃げるの?』

悠斗は私の顔の横に手をつきながら聞いてきた。

耳元で囁かれて体温が上がるのが分かった。

文乃『なんでって、急に近づいてくるから、』

悠斗『文乃に近づいちゃいけないの?』

悠斗が、私の言葉を遮る。

ずるいよ、そんな顔。

(文乃が言った悠斗のずるい顔とは、涙目でしかも上目遣いです。普段は怖い印象の悠斗ですが、年齢の割に可愛らしい顔をしてるのでもしかしたら男子でも惚れるかもしれません。by作者)

文乃『そうじゃないけど、』