だから、私も言わなきゃ。

文乃『悠斗、私も話があるの。』

悠斗はちゃんと言ってくれたんだから。

悠斗『どうした?』

文乃『こないだね、お父さんに呼ばれて実家に帰ったの。その時に』

上手く言葉が出てこない。

そんな私に
悠斗『ゆっくりで良いから。』

と、優しい言葉を掛けてくれる。

ちゃんと言わなきゃ!

自分に言い聞かせる様に心の中で呟いてから口を開いた。

文乃『お見合いをする事になったの。お父さん曰くその相手の人がと私のを婚約させたいみたい。』

悠斗は何も言わず私をまっすぐ見たまま話を聞いてくれた。