「ここってあれだよねー開かずの教室」

1-2のある東館1階から徒歩数分。私たちは東館4階の突き当りの教室の前にいた。

「せーかいだよ要ーここの鍵、なんでか私がもってんだよねー」

ここはこの学園七不思議の1つ『開かずの教室』

ぶっちゃけ、改修のし過ぎでできた空き部屋にバレないようにそんな噂を流しただけらしい。

かわいがってもらってる叔父(設計士)に聞いた。

まぁ、高等部しかなかったのにいきなり中等部とか増設して中高一貫にしちゃったんだもん。
いろいろ不具合が生じて当然だよね。

と話したら

「莉愛の人脈って時々謎だよね~」

と要が呟いた。

「鍵の細工すごく凝ってるな。映画に出しても違和感ないだろ」

「ふっふっふ。お目が高いね湊!これはね、ペンダント風に身につけてても違和感ないようにわざわざ叔母さんに作ってもらんだよ!」

なんて話しながら部屋に入った。