あたしが知ってるタカヤは金髪で、前髪も長かった。


でも目の前に居るタカヤは、あたしが知っているタカヤとは違う。


坊主姿で、前より少しだけ痩せた気がする。


「意外と、坊主も似合うね?」


まだ驚いているタカヤに、あたしは声を掛けた。


そして、、、


「お父さんに聞いたの」


そう言うと、タカヤは何かを察したようだった。


「、、、そうか」

「あたし、隣町に引っ越すことになったの。だからタカヤにも、伝えておこうと思って」


引越し、、、


別に、親の転勤とかじゃない。


ただあの家に、あたしの居場所がなくなっただけ。


「ひなた、、、ルイのことだけど、すまなかった」


タカヤはガラス越しに、深々と頭を下げる。