「ほら、翔太もあいさつしなさい。」


その言葉でふと我にかえった俺は
慌てて頭を下げた。


「おれ、にーちゃんの弟の翔太です...えと、どうも。はじめまして」


どもりまくりの俺。


にこにこの咲さん。

高校三年の兄が彼女を連れてくる、なんて別におかしくもなんともないはずなのに

俺は動揺しきっていた。