イケメンだから井瀬に惚れる気持ちもわからなくはない。



いや、やっぱ……わからない、かな。


うーん。



「告らないの？」



「まだそこまでは勇気がないんだよねぇ。遊ばれても嫌だしさぁ」



真央は眉を下げながら悲しそうに笑っていた。



それを見て、ホントに好きなんだなと思わされる。



「中学の時は爽やかな青少年って感じだったんだけどねぇ。高校に入ってから変わっちゃったぁ」



へー、そうだったんだ。


知らなかった。



いつの間にか真央の恋バナに変わっていて、井瀬のことを話すその可愛い顔にこっちまで笑みが零れた。