口にすると、どうにかなってしまいそうだった。


だからムリに好きじゃないって言い聞かせて来た。


その想いに気付いてくれてたんだ。



「いいよ、いいよぉ。秘密の1つや2つ、誰にもあるもんだしぃ」



「そうだよ、謝ることじゃないよ」



……2人とも。


うー。



ヤバい、涙腺が……!


ホントに2人はいつも、こんなあたしに優しくしてくれる。



「小夏は色々と小難しく考え過ぎなのよ。シンプルでいいの、シンプルで。好きなモノは好き、嫌いなモノは嫌いって感じにね」



ニコッと笑う奈子。