「悠さん!私と戦って下さい!」


土方は大きな溜め息を吐いた。
大方、予測していたのだろう。


「総司、本気でやってみろ。」


「え!?許可してくれるんですか!?」


心底嬉しそうにしていた。



許可。




この言葉の意味は後々知ることになる。
悠は立ち上がり、土方、沖田と共にまた道場へと向かった。


「悠、お前の所属は後で決める。」


「何処になるんですかねぇ…」


さっきとは違い、静まり返っていた道場。
誰もいなかった。
それもそうだ。

今は夕飯を食べている。
誰も此処には来ない。


「悠、お前手抜いたら死ぬぞ。」


「はいはい。沖田さん、お手柔らかに。」


沖田から笑みが消え、突き刺さるような殺気が感じられた。
悠は息を飲んだ。

まるで別人だ。