「私たちはもう終わった関係です。…駄目ですよ。」


「そんなことはどうだっていいだろ…。それにお前が勝手に終わらせたんだろうが。」


悠は土方の強い力に身動きが取れなかった。
気付かれないほどに小さくため息を吐いた。













「私たちが恋仲だったなんて知れたら大変です。貴方は副長。私はただの幹部という名の新米隊士にすぎません。」















そう、この二人は恋仲だった。


此処、京に来る前の話。
そんなことは誰も知らない。



悠は土方の前から突然姿を消していた。

そして、突然また現れたのだ。



「話せよ。なぁ…」


「何もないですって。私は…長州と関わった。それは紛れもない事実です。……土方さん、離して下さい。代わりに見せます。」


土方は抱き締める力を緩めた。