「なっ…!?どういうことだ!」


「ふふっ……。そのままの意味です。私は吉田と知り合いです。正確に言えば仲間だった…ですかね。」


悠は笑っているが土方は怪訝な顔をして無言だった。
暫くの沈黙が訪れたあと悠は小さくため息を吐いた。


「今は敵でしかありません。私を……ただの道具のように…!」


悠はギリッと歯を噛み締め、手を爪が食い込みそうになるほど握った。
普段、笑っている悠のこんな姿を見るのは土方もあまりなかった。

それにもとより、間者の可能性は低いと思っていた。


「土方さん、一つ言っておきます。私は…化け物です。ですが、もしも私が何かをやらかせば沖田さんに斬ってもらうことになっているので安心して下さい。」


悠は笑みを崩さない。
土方は悠に手を伸ばしていた。

気がつけば悠の腕を引いて自分の方に引っ張り抱き締めていた。


「土方さん…?」


「話してくれねぇのかよ…。」




耳元でそんな悲痛そうな声をしないでよ…
私のことだもん。
関係ないよ…