「バレたら仕方ないんです。……貴方が悪いんですから。」



















その頃、ようやく土方隊が池田屋へと着いた。
そのあとすぐに会津藩と桑名藩の応援が到着した。


「新撰組、ご苦労。あとは我々がやろう。」


この一言で原田がキレそうになった。
だが、斎藤が止め、土方の方に目をやった。


「それは断る。今さら来たお前らになんぞやることなんてねぇ。それに今中に入れば、敵と間違って斬っちまうかもしれねぇしな。」


土方はニヤリと笑い、会津藩の者たちを誰一人として中に入れなかった。
そうして少し時間が経った時、近藤が出てきた。


「おぉ、トシ。大方、終わったぞ。」


ただその姿は血にまみれていた。
援軍に来た者たちは普段の温和な近藤がこのような姿になっているのを見て何も言えなくなっていた。