「そうですか?……色々ありましたから。」


悠はバッサリと斬り捨てた。
何の躊躇いもなく、ただ淡々と長い二本の刀を振り回し、斬り続けた。

そして、幾分か静まり返った頃その日一番の殺気が悠を襲った。


「……吉田。」


「あれぇ?悠じゃん。何してんの?こんなところで。」


現れたのは吉田稔麿。
若くして長州藩の一角を担うようになった。

そして、頭のキレもよく 刀の腕も立つ。

死んだ吉田松陰がいた松下村塾の門下生でもある。




「裏切り者が。」




吉田が斬りかかってきた。
悠は二本の刀で防いだ。