悠に何があったかなんて誰も知らない。
人を斬ることは平気なのにこんなことで怖がっている。

悠に何かがあったことは間違いなかった。


「嫌だ……。」


「悠さん、貴女は此処にいるんですよ。」


悠はハッとした。
そして、パッと手を離し沖田から離れた。


「ごめん……。」


「大丈夫ですよ。それより……」


「な、何でもないんだよ!うん、本当に!」


悠は張り付けたような笑みを浮かべた。
体はまだ震えていた。