「いえ。凄いことですよ。……では、また明日。お休みなさい。」


悠は沖田と別れ部屋に入った。
そこは悠を入れて四人の部屋でもあった。


「なぁ!今の沖田組長だろ?何で普通に話せるんだよ。」


「羨ましいぜ!それに色んな組長とも話せるよな!」


案外、簡単に打ち解けていた。
女だから、なんていう差別はなかった。


此処では剣術の腕が全て。


藤堂とやった時、皆見ていた為だ。
悠の実力は誰もが認めている。


「あの……。実は…」


「なぁなぁ、そのかたっ苦しい言葉止めようぜ。普通に話せよ。」


この部屋の隊士たちは皆、いい人だ。
悠は決心した。


「うん、分かった。あの話し方、結構辛いんだよねー…。どう?あまりの変わりっぷりにびっくりした?」


「あはは!!こっちの方がいい。」


悠は笑った。
実は悠も名前を覚えるのが苦手で未だに此処の部屋の隊士の名前は覚えていない。

だが、そんなことを気にする隊士ではなかった。
斎藤が覚えない為、慣れたのだろうか。


「あのね…!土方さんが零番組っていうやつの組長にしてくれたんだ。……こんな話言うものじゃなかった…」


悠は言った後に後悔した。
ただの妬みの対象にしかならないではないかと思ったのだ。


「へぇ!すげぇな!」


「いーなー…。でも、お前の組になったら強くなりそうだよな、ここだけの話。」


「確かに。」


部屋にいる隊士全員が頷いた。
悠は何だか照れ臭くなった。