「あぁ?細っこい体しやがって。」
男たちは三人。
全て刀を抜いてきた。
悠は背中に女の人を隠した。
「動かないで下さいね。」
悠は女の人の方に首を向け笑った。
男顔負けのカッコ良さだった。
女は少し顔を赤らめ、うつ向き、頷いた。
「無様ですね…。峰打ちです。」
悠は一瞬にして男たちを成敗した。
周りからは拍手喝采だった。
「縛り上げておいて下さい。」
「あ、あの…!おおきにありがとう。」
女は深く頭を下げた。
悠はこんなことをされたのが初めてで戸惑いを隠せなかった。
「い、いえ…。無事で何よりです。」
「お侍はん、おおきにな。良かったら団子を食べていかないか?」
店からおじさんが出てきた。
この女の父親のようだ。
団子はさっき食べたばかりでお腹も膨れていた。
だが、この好意を断るにも断れず悠は団子を数本包んでもらった。