「美味しいですねぇ…」


沖田が勝手に頼んだ団子を皆で食べている。
ほんのり広がる甘さが絶妙なのだ。

悠は甘いものが大好きだった。


「美味しいですね!」


「そう言ってもらえて良かったです。此処の店私のおすすめなんです。」


悠は口一杯に頬張っていた。
そして、食べている途中に気付いた。


「私…お金持ってないです……。」


「大丈夫だって!土方さんが珍しくお金くれたし、足りるよ。総司は自分で払いなよ。」


「えー!?私だけですかー…。」


「お前の分払ってたらいくらお金あっても足りないって。」


沖田はもうすでに団子を五本食べ、餡蜜一杯に大福三つ食べている。
それにまだ食べようとしているのだ。

その時、悠が不意に立ち上がった。