だから、道場に沖田が来ることを珍しがっていたのだ。
けれど、悠は案外落ち着いていた。

それを土方は見抜いていたからか沖田に許可を出したのだろう。




「総司!それは…!」


沖田は構えを変え、突きの構えをとった。
何がくるのかと悠は今まで以上に警戒していた。


「土方さん、大丈夫です。死にはしません。」


「悠!お前は防具つけてねぇ__」


土方が言い終わる前に沖田は悠に向かって突っ込んできた。
悠は神経を集中させた。


一撃目は悠の脇腹横を。
二撃目は悠が木刀を弾いた。

そこから悠の反撃が始まった。


何度も沖田に素早く打ち込み、沖田に攻撃させることを許さなかった。








「勝負はつきました。」


悠が沖田の木刀を弾き飛ばしていた。
流石の土方もこれは想像していなかったようだ。