「じゃあ、行きます!」


沖田は突っ込んだ。
あまりの速さに悠は驚いた。


「土方さん、私も本気でやっても?」


「あぁ。今なら問題ねぇ。」


悠は勝つつもりでいた。
組長だからという手加減はいらないと許可が出たのだ。

沖田は一言も発さない。
悠を見る目はまるで敵と対峙している時のようの目だ。

獲物を逃がさない、殺すとばかりに鋭い。


悠は納得した。
沖田が嬉しそうにし、土方の許可がいるということが。

こうなるからだ。

敵の前でならいいかもしれない。
だが、この状態になれば止めるのも至難の技。

そして、隊士に稽古をつけるどころではなくなる。