『───感動の再会はそこまでにしてもらって、いいかな』
突き刺すような、低い声が剣士の視線の先で響き渡る。
白雪姫を守るように、後ろへ隠す剣士。
閃光弾の光をまともに受けてしまったのか、片目を押えて、あの張り付いた笑みとはかけ離れた敵意に満ちた表情で王子が立っていた。
周りを見渡す。白雪姫もそれにつられて周りを見渡す。
さっきまで周りを囲むようにいた兵士たちが床に倒れている。立っているのはものの数人。
『……これは一本取られた』
ははっと乾いた笑いを浮かべて、王子が言った。
『ど、どういう……こと?』
いまだに状況が理解できていない白雪姫が周りを見渡す。すると、立っていた兵士が苦笑いをして、
『俺ですよ、お嬢様』
自分の顔をちょいちょいと指差す。白雪姫はじっとその顔を見て───それから、気づく。そう、立っているのは7人。そのあまりにも特徴のない顔立ちに見覚えがありすぎた。
『まさか、あなたたち……あの小人……?』
『まさしく。私の家族が、この城で兵士の仕事をしているものがいたので、臨時で雇ってもらったんです』
『……全然、気づかなかった』